1. 法人向けトップ
  2. 導入事例
  3. 株式会社ハセガワ様

株式会社ハセガワ様

課題
セキュリティに不安がある
通信コストを見直したい
通信の品質に不満がある
従来、社内ネットワークを専用線で構築していたが、コストが高く、帯域が狭いため基幹システムのみしか利用できないといった課題を抱えていた。
そこで、ネオアクシス株式会社の提案により、情報インフラを再構築。ネットワークにはVECTANTクローズドIPネットワークを採用し、月額費用の約1/3削減、および帯域の大幅増を実現し、営業支援等の他システムも利用可能な基盤を整備した。さらにセキュリティや利便性の向上なども実現している。な閉域VPNを導入

お客様概要

企業名:
株式会社ハセガワ
業種:
小売・卸売業(食品卸売業)

1947年の創業以来、地域に密着した菓子・食品の卸売業に従事。
長年積み重ねたノウハウと的確な情報分析に基づく提案型営業、およびローコストオペレーションと安全性を追求した独自の物流体制を強みに事業展開。

導入フロー

導入の背景

課題1従来のネットワークにかかるコストと帯域の狭さに不満。

当社の提案
高速かつ信頼性の高いネットワークを安価に提供する「VECTANTクローズドIPネットワーク」を利用し、擬似環境での検証試験で可用性の実証も行った。

課題2セキュリティや内部統制の対処。

当社の提案
ブレードサーバを導入し、Active Directoryによるドメインネットワークの構築と、『VECTANTファイアウォールマネージドサービス(V-FMS)』を導入し、全拠点のインターネットアクセスの一元化を提案。

導入のポイント

POINT1価格、帯域の優位性。

POINT2可用性の確保。

アクセス回線にはともにベストエフォート回線を用いたため、当初は可用性が懸念されていたが、利用している基幹システムの擬似環境での検証試験を行い、メイン回線に何らかの障害が起きても、バックアップ回線へスムーズに切り替わり、業務継続性が確保できることを実証したため採用が決定した。

導入の効果

効果1月額約1/3のコスト削減

効果2帯域増で他システムも利用可能に

効果3セキュリティや、利便性の向上を実現

ネットワーク構成図

インタビュー

田辺 寿之 氏

株式会社ハセガワ
管理本部長兼経営企画室長

海野 功一 氏

ネオアクシス株式会社
ビジネスソリューション第1事業部 営業部

導入の背景

ネットワークのコストと帯域に課題 − セキュリティや内部統制にも悩む

首都圏を中心に菓子・食品の卸売を事業展開する株式会社ハセガワ。同社はITの戦略的活用による経営強化に取り組んでいる。株式会社ハセガワ 管理本部長兼経営企画室長 田辺寿之 氏は「競争が激化するなか、企業価値をより向上するには、情報システムに対して、いかに的確な投資ができるかが重要になります」と語る。

同社の日常業務は、2002年に構築したIBM System i(AS/400)(以下、System iとする)を軸とする基幹システムが支えている。同時期に構築したネットワークは、本社とデータセンター、および8箇所の支店/営業所を結んでいる。WANには大手キャリアのIP-VPNサービス、アクセス回線には専用線を用いていたが、いくつか課題を抱えていた。

株式会社ハセガワ 本社 システム部 チーフ 海野功一 氏は「可用性や信頼性は非常に満足できます。しかし、運用コストの高さの割には、アクセス回線の帯域は最大0.5Mbpsと狭く、費用対効果の面では不満が残っていました」と振り返る。

ネットワークは帯域の狭さゆえに、基幹システムのみにしか実質利用できなかった。「SFAといった営業支援システム、ワークフローやグループウェアの必要性を強く感じていても、ネットワークの問題で導入できませんでした。そのため、売上データの分析は表計算ソフトを使って手作業で行なうなど、現場の担当者に大きな負担を強いていました」と株式会社ハセガワ 管理本部 副本部長 小澤睦哉 氏は打ち明ける。

しかも、営業担当者は出先からモバイルPCで社内ネットワークに接続できないため、在庫等の確認をいちいち電話で行っていたなど、業務効率やスピードにも支障をきたしていた。

同時に、セキュリティおよび内部統制にかかわる問題にも直面していた。田辺氏はその一例を「システムのセキュリティ管理は、Windowsのワークグループのパスワードのみでした。また、インターネット接続は各拠点のブロードバンドルータから直接行なう仕組みになっており、全く統制できていない状態でした」と挙げる。

小崎 陽心 氏

ネオアクシス株式会社
ビジネスソリューション第1事業部 営業部

導入の経緯

アクセス回線をブロードバンド化 − 擬似環境での検証試験で可用性を実証

ハセガワは内部統制強化を進める経営層の方針に基づき、社内のシステム/ネットワーク全体を含めた情報インフラを見直し、あるべき将来像を検討。その結果を踏まえ、2009年1月、現状の課題を解決し、将来像を具現化すべく、情報インフラの再構築に着手した。

再構築にあたっては、System iのシステム開発・運用に多くの実績を持つネオアクシス株式会社の提案を採用。そのなかで、ネットワークに選択されたのが、「VECTANTクローズドIPネットワーク」である。閉域網によるIP-VPNであり、高速かつ信頼性の高いネットワークを安価に提供するサービスだ。アクセス回線は、メイン回線としてNTT東日本のフレッツ光ネクスト、バックアップ回線としてイーアクセスのビジネス向けADSLを主に利用した冗長構成を採った。

VECTANTクローズドIPネットワークの採用の決め手としてまず挙げられるのが、価格や帯域の優位性だ。加えて、可用性の確保も大きなポイントとなった。アクセス回線には、ともにベストエフォート回線であるフレッツ光ネクストとADSLを用いたため、当初は可用性が懸念されていた。

「ネオアクシスとヴェクタントが共同で、System iの擬似環境での検証試験を行なってくれました。メイン回線に何らかの障害が起きても、バックアップ回線へスムーズに切り替わり、業務継続性が確保できることが実証できたので、確信を持って採用を決められました」(海野氏)。

ネットワークの最適化とあわせて、セキュリティと内部統制の強化も実施した。ネオアクシス株式会社 ビジネスソリューション第1事業部 営業部 小崎陽心氏は、「ブレードサーバを導入し、Active Directoryによるドメインネットワークの構築もご提案しました。さらには、VECTANTファイアウォールマネージドサービス(V-FMS)を導入し、全拠点のインターネットアクセスの一元化もご提案しました」と説明する。

2009年5月に正式決定し、7月から再構築をはじめ、同年9月にカットオーバーした。これらネオアクシスとヴェクタントによるソリューションを小澤氏は「当社の業務とシステムを熟知しているネオアクシスとの共同提案でしたので、導入後の運用や将来的なシステム拡張まで考慮されており、非常に安心できましたね」と評価する。

小崎氏はヴェクタントとの協業について、「お客様のご要望に応じて、柔軟に対応いただけました。当社の強みは基幹システム構築であり、ネットワーク関係は弱かったのですが、ヴェクタントとの協業によって、システムとネットワークをトータルで提案可能となりました」と目を細めて話す。

導入の効果

月額約1/3のコスト削減を達成 − 帯域増で他システムも利用可能に

ハセガワはVECTANTクローズドIPネットワークの導入をはじめとする情報インフラ再構築によって、さまざまな効果を得ている。ネットワークについて海野氏は、「従来のネットワークに比べ、月額費用が約1/3削減でき、帯域が大幅に増えました。なおかつ、信頼性も同水準を維持できています。削減できたぶんのコストを他システムに充てることができ、IT投資効率を向上できました」と強調する。

ネットワークのブロードバンド化によって、基幹システム以外でも利用可能となった。他にも帯域増を活かし、ブレードサーバを利用してファイルサーバを構築し、ファイル共有の円滑化などを実現している。また、社外からのリモートアクセスも一部可能となり、順次増やしていく予定である。

「営業支援システムの導入をはじめ、各種業務のさらなる最適化を図れるIT基盤を整備できたのが大きいですね」(小澤氏)

そして、ドメインネットワークの構築やインターネット接続の一元化などによって、「セキュリティおよび内部統制を強化できました。同時に、それらを継続的に維持・改善していく体制も整えられました」(田辺氏)と、経営層の狙い通りの効果を得ている。

同社は今後、今回再構築した情報インフラをベースに、ITの有効活用を推進していく。「ナレッジマネジメントシステムを導入し、蓄積したノウハウをいつでも引き出せるようにしたいですね」と構想を話す小澤氏。田辺氏も「信用向上への取り組みの一環として、菓子・食品のトレーサビリティやコンプライアンス強化のシステムも積極的に導入したいですね」と展望を述べる。

小崎氏は同社の今後の戦略を受け、「ネットワークのブロードバンド化によって、ハセガワ様のシステムの可能性は大きく広がりました。ヴェクタントとともに、仮想化などの最新技術を駆使しつつ、経営課題の解決をご支援していきます」と力強く語る。

ITの有効活用を進め、企業価値向上に努めるハセガワ。その情報インフラは、これからもネオアクシスとヴェクタントが支えていく。

導入したサービス

協賛企業

株式会社エス・イー・ラボ(SEL)とTIS ソリューションビジネス株式会社(TSB) の2社が統合して2009年7月に誕生。
基幹システム開発が強みのSEL、グルー プウェアや情報共有システムの構築に 特化したTSB、両者の技術とノウハウを 融合したソリューションを提供。
 

本紙に記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。

事例記述内容は取材当時のものです。

株式会社ヴェクタントとは、アルテリア・ネットワークス株式会社の取材当時の旧社名です。

VECTANTとはアルテリア・ネットワークス株式会社が提供するIP接続サービスのブランド名です。