導入の背景
「新しいものは試す」企業文化
多岐にわたるインターネット事業を展開しているサイバーエージェントの屋台骨は、メディア事業、広告事業、ゲーム事業の3本柱が支えている。スピードが求められるIT企業の例にもれず、サイバーエージェントの技術部門には「新しい技術は積極的に試す」文化があり、AWSについても、早くから、パブリッククラウドの技術検証として利用を開始した。
「パブリッククラウドを利用することでスピード感を持った立ち上げができますので、新規事業で規模が小さいものについては、パブリッククラウドを選択する傾向が強く、新しいゲームなどはほとんどパブリッククラウドで展開しています」(東氏)
スケーラビリティを活用して大規模サービスもAWSで運用
サーバを購入して資産にする必要があるオンプレミスは、立ち上げには時間がかかり、減価償却を考えると、成長するかどうかわからないサービスへの投資はリスクが伴う。新しいサービスを次々に立ち上げる同社にとって、「使った分だけ支払う」というパブリッククラウドの考え方はマッチしていたのだろう。現在はAWS上でマッチングサービス「タップル誕生」や映像配信プラットフォーム「FRESH!」など、新規サービスを中心に多くのサービスが稼働している。
開発した新規サービスは、ヒットしたらそのままインスタンスを増強し、見合った規模のサービスを提供する。「コストがかかったとしても、その分利益が出ていればそれで良いですし、そもそも大きくなったサービスをデータセンターへ移行するのは大変です」(澤田石氏)

- 澤田石 朋彦 氏
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株式会社サイバーエージェント
技術本部 DSOL
ネットワークエンジニア

- 東 和宏 氏
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株式会社サイバーエージェント
技術本部