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診療データの遠隔バックアップ回線を短納期で敷設。全国約400の医療施設向け既設回線リプレイスと新規展開を支援

株式会社ソフトウェア・サービス様

「明日の医療、健康、介護を情報システムで支援」することを経営理念に掲げ、医療機関向けのシステムやサービスの開発・販売・導入・保守を自社で行っている株式会社ソフトウェア・サービス(以下、ソフトウェア・サービス)。
そのサービスの1つ「診療データ遠隔地バックアップ」を全国各地の複数の医療施設へ提供するにあたり、ソフトウェア・サービスは病院施設とデータセンター間の回線を通信事業者に依頼していた。 しかし、敷設工事に要する納期の長期化や機器保守期間の終了を背景に、ソフトウェア・サービスは通信事業者の変更をソフトウェア・サービスのグループ企業として医療機関へのネットワーク構築を担っている株式会社エスエスネット(以下、エスエスネット)とともに検討。既存の閉域VPN回線のリプレイスと、今後新設予定の医療施設向け回線をアルテリア・ネットワークスが担当することになった。

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会社名
株式会社ソフトウェア・サービス
本社所在地
大阪府大阪市淀川区西宮原2-6-1
設立
1969年4月(創業)
従業員数
1,799名(2025年4月1日現在)
事業内容
医療機関向けに『e-カルテ®』(電子カルテシステム)、『NEWTONS』(オーダエントリーシステム)を中心とした医療情報システムの開発・販売・ 導入・保守
URL
https://www.softs.co.jp/index.html

導入の背景

敷設工期の長期化が、信頼の失墜やバックアップサービスの新規営業を阻む要因に

ソフトウェア・サービスの「診療データ遠隔地バックアップ」サービスは、医療施設の重要な診療データを遠隔地に保存し、BCPやセキュリティ対策を支援するサービスだ。2014年のサービス提供開始時より、ソフトウェア・サービスの専用データセンター(2箇所)と全国の医療施設をつなぐ回線は、ある通信事業者が担当していた。しかし、この事業者の工期などに課題があったと、ソフトウェア・サービスのインフラソリューション部 部長の清政 雄希 氏は振り返る。

「当社の社内ネットワークを構築した事業者に、このバックアップサービスの回線もお任せしました。しかし、希望納期3ヵ月に対して半年~1年近く回線が引けない状況でした。これでは病院のセキュリティ対策を迅速に行うことができません。社内の営業からは『提供開始にかなりの時間を要するサービスをお客様へ積極的に提案はできない』という声も上がっていました」(清政 氏)。

株式会社ソフトウェア・サービス

インフラソリューション部

部長

清政 雄希 氏

バックアップサービスの重要な問題を解決するため、既設回線や機器の保守期間が終わる時期に向け、回線のリプレイス先の検討が行われた。

導入の経緯

品質だけではなく、営業や技術者への信頼からアルテリア・ネットワークスを選定

新しい事業者は、複数企業を比較検討することなく、アルテリア・ネットワークスに決まった。その経緯について、エスエスネットの技術統括部 統括部長の小林 克己 氏はこう語った。

「事業者候補を尋ねられた時、アルテリア・ネットワークスと即答しました。回線の品質や敷設はもちろん、対応内容への信頼が厚かったからです。過去に納期が厳しいネットワークの案件があり、その対応を数社の事業者に問い合わせました。しかし、明確な回答があったのはアルテリア・ネットワークス1社のみで、ぎりぎりまで納期を調整してくれました。こうした実績がいくつもあり、今回のバックアップ回線を安心して任せられる会社として推薦しました」(エスエスネット 小林 氏)。

株式会社エスエスネット

技術統括部

統括部長

小林 克己 氏

エスエスネットは病院内のネットワークを構築しており、以前からアルテリア・ネットワークスと協業し、回線の敷設などを行っている。

ソフトウェア・サービスは、2023年11月、アルテリア・ネットワークスとの契約を締結。2024年3月に、2箇所のデータセンターとアルテリア・ネットワークスの閉域VPN「VECTANT クローズドIPネットワーク」がつながり、稼働を開始。現在、敷設済みの回線リプレイスと新規施設への敷設が順次進められている。

スムーズな回線リプレイスは、両社の綿密な情報共有と認識合わせによって実現

「医療分野には厳格なガイドラインやルールなどがあり、回線事業者にもしっかり理解していただく必要があります。事前打合せの場には、アルテリア・ネットワークスの担当営業だけではなく技術の方も参加され、情報の共有と認識を合わせた上で、回線の選定から事業計画の調整が行えました」と話すのは、ソフトウェア・サービスのネットワークプロダクト ゼネラルマネージャーである藤田 靖介 氏。過去にも、同様の事前打合せを依頼したことがあったが、その場を設けてくれる事業者は居なかったとも付け加えた。

株式会社ソフトウェア・サービス

ネットワークプロダクト

ゼネラルマネージャー

藤田 靖介 氏

導入の効果

回線敷設の工数が大幅に短縮され、スピーディなサービス開始が可能に

2025年2月時点で3施設の既設回線のリプレイスが完了した。アルテリア・ネットワークスの回線導入による効果をお聞きした。

「リプレイス開始から1年ほどですが、回線が引けないといったトラブルや遅延は起きていません。また、最初のフルデータのバックアップに要する時間は以前に比べて大幅に短縮され、スピーディにサービスを開始できるようになりました」(清政 氏)。

「以前は、13の医療施設ごとに1本の細い回線をデータセンター側に引き込む必要がありました。それがアルテリア・ネットワークスの大容量の回線1本に集約できたので、運用負荷が軽減されました」(エスエスネット 小林 氏)。

施設に接続回線を引き込みさえすれば、すぐにサービスを利用できる体制を実現したソフトウェア・サービス。2025年内の約370箇所の既設回線リプレイス、そして毎月数十拠点の新規サービス提供という目標達成への道筋が見えてきた。

今後の展開

私たちの事業を一緒に推進してくれる“ワンチーム”のような存在でいて欲しい

バックアップ用のネットワークは、今後の診療データの増加に耐えられるよう構築されている。また、現在、2Gbpsで契約しているデータセンター向け回線は、最大10Gbpsまで柔軟に帯域を変更でき、新規でバックアップサービスを導入する医療施設の増加にも柔軟に対応できる。

ソフトウェア・サービスは、このバックアップサービスの拡充を進める一方、アルテリア・ネットワークスと医療施設向けの新しいサービス開発を進めている。

株式会社ソフトウェア・サービスの大阪本社外観

「医療業界は、セキュリティの観点からインターネットとの接続に慎重です。一方、医療機関ではない企業によるインターネットを利用したサービス、例えば診察予約システムなどが登場し、そのニーズは高まっています。当社では、多くの医療施設がこういったサービスを容易に導入できるネットワークインフラの構築を進めています」(清政 氏)。

「この取組みは、簡単に言えば、インターネットを使った患者様向けの各種サービスに必要な回線や機器、そして保守・管理までを一括で医療施設に提供するサービスです。バックアップ回線の案件を通じ、アルテリア・ネットワークスと密接に連携できる枠組と信頼関係ができたからこそ、実現できる新サービスだと思います」(藤田 氏)。

ソフトウェア・サービスは、これからの事業を“ワンチーム”で推進する存在であることをアルテリア・ネットワークスに期待している。

上記は、2025年4月時点の内容です。

担当営業コメント

医療機関向けのシステムやサービスの提供を行っているソフトウェア・サービス様のネットワーク更改のご提案をさせていただきました。電子化が急速に進む医療業界でお客様ビジネスの重要性が高まっている中、今回弊社がこうしてお客様のお役に立てることを大変光栄に思います。
本プロジェクトを通じてお客様と『ワンチーム』になれたことで、お客様に寄り添いより良い価値をお届けする姿勢を学び、自身も成長することができました。

法人事業本部 第二営業本部 西日本営業部 関西営業第一チーム
友田 泰陽

導入したサービス

本社所在地:大阪市城東区古市1丁目4番23号
創業:1973年10月
従業員数:59名(2025年4月1日現在)
事業内容:構内交換機設備、IT機器に伴う設置、配線工事、通信設備、電気設備の設計、施工、情報機器関連製品の販売及び保守